こんにちは!
展示会営業(R)コンサルタントの
きよなが健一です。
先日公開した、
予想以上にありました。ありがとうございます。
コロナ禍の展示会の実態を知るためには、
出展者だけでなく来場者についても考える必要があります。
そこで、今回は、
コロナ禍での展示会を来場者がどう感じているのか?
を調査しました。
このコラムでは、
展示会に参加したことのあるビジネスマン106名を対象に調査した
「コロナ禍における展示会の動向調査(来場者編)」に関して、
ぼくの考察を交えながらお伝えしていきます。
※この調査の純粋な結果については、
プレスリリースページの記事をご覧ください。
■調査概要
調査概要:コロナ禍における展示会の動向調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年10月12日〜同年10月13日
有効回答:展示会に参加したことのあるビジネスマン106名
目次
「Q1.最も直近で、展示会に来場者として参加した時期を教えてください。」(n=106)と質問したところ、「2020年」が13.1%、「2019年」が36.8%、「2018年」が12.3%という回答となりました。
これは、きよなが にとっては意外な数字でした。
展示会参加者は、高頻度で、年数回、少なくとも年に1回は
展示会場に来場していると思っていたのですが、意外とそうでもないようです。
コロナ以前の2019年が36.8%ですから、ウィズコロナの2020年が13.1%というのは、
むしろ、高い割合と言ってよいのかもしれません。
「Q2.あなたが展示会に参加する際の、理由や目的を教えてください。」(n=106)と質問したところ、「情報収集や業界トレンドの把握」が74.5%、「取引先などからの招待」が39.6%という回答となりました。(複数回答可)
「情報収集」が最も高い割合になるというのは予想通りでしたが、
「取引先からの招待」が約40%もあるのは意外でした。
出展者としては、来てほしい見込み客にきちんと招待状を送ることが
やはり重要なのだと再認識しました。
また、「特定の製品・サービスの商談」が25.5%もあります。
コロナ以降の展示会は、リアル展示会 + オンライン展示会という
ハイブリッド方式になることが予想されます。
そうすると、情報収集はオンライン展示会で行い、
リアル展示会には「ズバリ商談に来る」、という人が今後ますます増えてくる
かもしれません。
展示会は、ブースがいくら盛り上がっても、最終的に売上につながらなければ
意味がありません。
その観点からすると、この傾向は、展示会出展者にとって朗報だと言えると考えます。
「Q3.あなたは、コロナ禍の状況において、来場者として展示会に参加したいと思いますか。」(n=106)と質問したところ、「あまり参加したくない」が49.1%、「絶対に参加したくない」が8.5%という回答となりました。
この結果も予想通りです。世の中でこれだけ、「密を避けろ」と声高に言われていますから、
参加したくない方が多くなるのは当然です。
逆に、そんな中でも「積極的に参加したい」と「参加したい」の数値が
42.4%もあるのが、きよなが には意外でした。
展示会の底時からを垣間見た気がしています。
Q3で「あまり参加したくない」「絶対に参加したくない」と回答した方に「Q4.その理由を教えてください。」(n=57)と質問したところ、
「ある程度はオンラインで対応可能だと判断しているので」や「密を避けるのは難しそうだから」など57の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
印象的なのは、「無理をしてまでも行きたいと思う展示会はない」という意見です。
コロナが収束しても、
おそらく、「密を避ける」、「ソーシャルディスタンスを確保する」という習慣は
マナーとして、ある程度、残ることが予想されます。
そうなると、逆に、
目で見て、耳で聞いて、鼻でにおって、舌で味わって、手で触わることができるリアル展示会の
(希少)価値が、高まるのではないでしょうか?
そういった、リアル展示会の真の魅力を磨き上げていく必要があると強く感じました。
Q3で「あまり参加したくない」「絶対に参加したくない」と回答した方に、「Q5.あなたは、新型コロナウイルスが収束した場合、再び来場者として展示会に参加したいと思いますか。」(n=61)と質問したところ、「積極的に参加したい」が14.8%、「参加したい」が63.9%という回答となりました。
この結果は予想通りでした。
前述の通り、人間には、
自分の手で触りたい、対面で話を聞きたい、という根源的な欲求があります。
コロナによる接触自粛期間が長引けば長引くほど、その反動で、
リアルな場に出かけたがる人が増えてくることが予想されます。
「Q6.あなたが、現在利用している情報収集の手段を教えてください。」(n=106)と質問したところ、「ブログやコンテンツサイトなどのWeb媒体」が54.7%、「SNS」が38.7%、「書籍や雑誌などの紙媒体」が34.0%という回答となりました。
非常に興味深い結果です。「ブログやコンテンツサイトなどのWeb媒体」や
「SNS」が上位に来たのは予想通りでしたが、
「出入り業者や営業マンからの情報提供」が33.0%もあることに驚きました。
まだまだ、営業マンの頼りにされているのだなぁと素直にうれしい気持ちになりました。
また、「リアル展示会」や「オンライン展示会」にそれなりに票が入っているのは、
展示会の調査だからバイアスがかかったのかもしれません。少し差し引いて考える必要があるでしょう。
「Q7.あなたは、非接触で参加することのでき、完全オンラインで行われる展示会についてどう思いますか。」(n=106)と質問したところ、「非常に興味がある」が21.7%、「少し興味がある」が43.4%という回答となりました。
これは順当な結果かな、と感じました。
オンライン展示会は、まだ、どのように行うのがベストかを
模索している段階ですので、来場者としても期待値込みで、興味関心が高いのだと考えられます。
「Q8.完全オンラインで行われる展示会に対して、感じる期待や不安などがあれば自由に教えてください。」(n=87)と質問したところ、「実物を体感出来ない不利はありますが、より多くの情報を得られ易いメリットがあります」や「実物を見ないと、やはりイメージ通りなのか不安」など87の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
44歳:オフラインと同じことをしてもうまくいかないので、オンラインならではの工夫があるかどうか。
非常に興味深い意見がたくさんあります。
リアル展示会でこそできることを無理に求めようとしすぎず、
オンライン展示会では、検索性、保存性を打ち出していく方が
現段階ではよいかなと きよなが は感じています。
加えて、目的外ブースに偶然出会うための、
オンライン展示会サイトを閲覧していると、
ランダムにさまざまなブースが画面右下などに表示されるような仕掛けが
必要だと感じます。
また、オンライン展示会の出展者は、自社のブースが、
検索され、保存されるに足る情報を提供できているかをしっかり
考えることが重要です。
このブラッシュアップ作業はリアル展示会にもそのまま活かせるノウハウになります。
「Q9.あなたは、オンラインでの簡単な交流の後に、より興味のある商品やサービスについてを対面で聞くことのできる展示会に参加できるなど、オンラインとオフラインの両方を活用した展示会営業マーケティングについてどう思いますか。」(n=106)と質問したところ、「非常に興味がある」が25.6%、「少し興味がある」が44.3%という回答となりました。
この結果は、ある意味予想通りです。前述の通り、
リアル展示会、オンライン展示会、双方の得意なことを活かしつつ、
相互に補完しあうことで、出展者は、これまで以上の価値を来場者に提供できるようになります。
そのために、漫然と出展するのではなく、出展コンセプトの設計から来場者フォローまでを
一気通貫で構築していくことが、これまで以上に重要になってくると感じました。
本調査では、展示会に参加したことのあるビジネスマン約100名を対象に、コロナ禍における展示会に対する方針とオンラインを含めた今後の展示会への参加動向などを調査しました。
調査では、2020年に展示会へ来場したビジネスマンは全体の約1割、加えてコロナ禍での展示会には、「ある程度オンラインで対応可能」や「密を避けるのは難しそう」などの理由で57.6%の人が「参加したくない」と考えていることがわかりました。しかし、約8割の人が、「コロナが収束したら再び展示会へ参加したい」と考えており、展示会への参加意向は依然として高いこともわかります。
一方でオンライン展示会については展示会来場経験者の約7割が興味・関心を持っているという結果なりました。「より多くの情報を得やすい」や「実物をみないと不安」など賛否があるものの、多くのビジネスマンがオンライン展示会に高い関心を示していることがわかります。
現在、三密回避、ソーシャルディスタンス確保を考慮し、リアル展示会が再開され、コロナ禍の中でも一定の成果を上げつつあります。さらに、リアル展示会にオンラインを複合させた新しい展示会のスタイルが今後のニューノーマルとなれば、距離の問題でリアル展示会に参加できなかった人も気軽に参加できる上、検索性、保存性も高まります。今後の展示会は、リアルとオンラインの複合型で効果の最大化が期待できるのかもしれません。
リアル展示会やオンライン展示会で成果を出すための「お役立ち資料」は以下からダウンロードできます。