展示会が終わると次はフォローです。
「フォロー挨拶に行くぞ!」と気合を入れている方も多いかもしれませんね。
展示会を終えたあなたの手元には、たくさんの名刺が集まっているはずです。
この名刺の束に対してフォローをしていきます。
目次
ここでポイントになるのは、展示ブースで訴求した「魅力的な特典」です。
「魅力的な特典」とは、魅力的な特典というのは、
たとえば、
・無料トライアル
・無料診断実施
・サンプル配布
・事例集進呈
などです。
この名刺のうち、「魅力的な特典」に申し込んでいる見込み客のフォローはとても簡単ですね。
特典を渡すために訪問し、そこでフォローをすればよいでしょう。
一方、特典に申し込まなかった見込み客には、どういうフォローをするとよいでしょうか?
さぁ、あなたも考えてみてください。
答えは、
『もう一度、「魅力的な特典」を訴求する』
です。
電話やメールで、再度、特典を訴求するのです。
「先日は、展示会でありがとうございました。
展示会の際に、〇〇という特典を〇社様限定でお付けしていたのですが、
おかげさまでとても好評でした。
『ほしいのに間に合わなかった』というお客様が多かったので、
〇月〇日まで限定で、さらに〇社様に特別に、
特典を進呈させていただけることになりました。
それで、展示会で名刺交換させていただいたみなさまに今、
お声をかけさせていただいております。
ほとんどの方が、『それならせっかくなので特典をもらいます』
とおっしゃっていただくのですが、御社はいかがされますか?」
電話でのトークやメールの文面は、このようになるはずです。
このようにもう一度、特典を訴求することで、フォロー面談のアポイントを取りましょう。
さらに、話を進めます。
再度、特典を訴求してもアポイントが取れなかった見込み客に対しては
どうすればよいのでしょうか?
「展示会は、終わってからが勝負だ!
獲得した名刺、すべて面談するつもりで、ガンガン、アポイントを取っていけよ!』
あなたは、こんな風に言ったり、言われたりしていませんか?
多額の出展費用をかけて獲得した名刺です。
一枚たりともムダにしたくないですよね。
だから、とにかく全件アポイントを取って、
商談に持ち込み、案件化して、あわよくば成約・受注につなげよう・・・・。
あなたが、そう考える気持はよくわかります。
でも、ちょっと待ってください。
そのやり方では、費用と時間をかけて獲得した名刺がムダになってしまいますよ。
なぜなら、展示会で出展社に名刺を渡した来場者のうち、
今すぐ詳しい話を聞きたいと考えている見込み客はほんのわずかだからです。
わたしの感覚値では、多くて25パーセント程度だと思います。
展示会後、即、面談のためのアポイントを取ってほしいと考えている来場者は、
多くても全体のわずかに25パーセントに過ぎないのです。
にもかかわらず、まじめに、アポ取りに励んだらどうなるでしょうか?
見込み客は、まちがいなく、他の出展社からも怒涛のアポイント攻勢を受けています。
もともと、面談を望んでいないのに、何度も何度もしつこく、
アポ電話がかかってくるということです。
あなたが逆の立場ならどう感じるでしょうか?
しつこくアポイントを取ろうとする会社のことを確実に嫌いになりますね。
名刺情報は、将来の有力な見込客リストです。
せっかく費用と時間をかけて手に入れた見込客リストをよかれと思って
まじめにアポ取り活動をすることで、
枯らしてしまうことのないように注意してください。
「じゃぁ、どうすればいいんだ!」
そんな声が聞こえてきそうです。
「放置するのか?」
いえいえ。とんでもない!
将来の有力な見込客リストを放置するなんて、もってのほかです。
では、一体、どうすればよいのでしょうか?
答えは、『情報提供』をすることです。
メールマガジンやニュースレターなどで見込み客のためになる情報を、
継続的に提供しましょう。情報提供に動画を活用するのも効果的です。
メールマガジン、ニュースレター、動画、どの媒体で情報提供するにせよ、
ここで重要なのは、『見込み客のためになる』情報を提供するということです。
間違っても、売り込みになってはいけません。
商品やサービスのスペックや機能を説明するような内容もダメです。
そうではなくて、読んだときに、見込み客が
「あっ、役に立つなぁ」
と感じるような情報を提供するのです。
「見込み客のためになるような情報提供かぁ・・・む、むずかしそうだなぁ・・・」
そう思ったあなた。安心してください。
あなたの会社にも、必ず、見込客の役に立つ情報提供ができます。
そのために、あなたに考えてほしい質問があります。
「あなたの会社は何屋さんですか?」
見込客の役に立つ情報を提供するときに、いきなり内容を考えてはいけません。
そうではなくて、まず、はじめに、
「自社が何屋か?」
を考えましょう。
扱うモノではなくて、お客さんに提供する価値によって、自社が何屋なのかを定義するのでしたね。
もしも、印刷屋さんが、自社を「販売促進支援業」と定義すれば、
・反応率の高かった手持ちチラシの実例情報を提供する
・さっぱり反応が取れなかった手持ちチラシの失敗情報を伝える
・手持ちチラシを見せながらどのようにトークするとよいか営業トーク例を教える
・紙媒体とWEBの連動のさせ方を教える
・新製品のプロモーション計画立案の仕方をレクチャーする
など、見込客に対して提供できる情報が増えていきます。
これが、見込客の役に立つ情報提供を継続的に行うためのコツです。
あなたの会社も、お客さんに提供する価値によって、
自社が何屋なのかを再定義して、全メンバーで共有しましょう。
そして、次にメールマガジン、ニュースレターや動画などで 情報提供する担当者を決めましょう。
情報発信は継続的に行うことがポイントです。
毎回の情報発信を行う担当は、文章を書いたり、
動画を撮るのが好きな人が一手に引き受けてもよいですし、
メンバーで持ち回りにするのもいいでしょう。
大げさに考える必要はありません。
たとえば、あなたの会社が「販売促進支援業」なら、
本屋さんで「反響を高める手書きPOPのコツ」のような本を買ってきて、
その感想を発信すればよいのです。
情報発信は、社内のだれがやってもよいのですが、
わたしは、特に、日ごろからお客さんと接している営業部門の方が
情報発信することをお薦めしています。
営業部門の方が、自社が「何屋さんなのか?」を意識しながらお客さんと対話していると、
お客さんから
「へぇ~」とか「なるほどぉ」
とか
「もっと詳しく教えてよ」
と言われることが増えてくるはずです。
そうした内容を書き起こしてメールマガジン、
ニュースレターや動画にして発信すると、多くの場合、格段に反応がよくなります。
臨場感があるからでしょうね。ぜひあなたの会社でも試してみてください。
見込客には見込客の事情があります。
あなたの商品やサービスの購入を検討し始めるタイミングは
見込客によってさまざまなのです。
だから、メールマガジン、ニュースレターや動画などで
継続的に情報提供をすることで見込客との関係性を強化するのです。
『会えない時間が、愛育てるのさ♪』なのです。