マーケティング・営業 VS 製造 展示会で部門間の壁を乗り越えろ!

清永は、1195社の中小企業さんの営業現場を見てきました。
1000社以上も見ていると、90%以上の会社で共通して起こっていることが、
だんだんわかってきます。
それは・・・「営業部門と非営業部門の仲が悪い」ということです。
メーカーさんでは、製造部門と営業部門がだいたい対立しています。
卸さんなら、仕入れ部門と営業部門がドンパチやっているのです。
そして、展示会では、ほとんどのケースで
マーケティング部門と営業部門がもめています。

なぜ対立が起こるのか?

「部門間の対立がなければ、もっと飛躍できるのに・・・」

コンサルタントとして、こんな風に思ったことも一度や二度ではありません。
では、なぜ、このような営業部門と非営業部門の対立が起こるのでしょうか?
今回はこのことについて考えていきます。
たとえば、メーカーの場合の各部門の思惑を見てみましょう。

製造部門の言い分

製造部門のミッションは、コストダウンです。
製造部門が、自部門のミッションを達成するためには、
数多くの注文を並べて最も効率のよい順番や段取りで製造することが重要です。
つまり、製造部門では、
受注してから納品するまでのリードタイムが長ければ長いほど都合がよいのです。

営業部門の言い分

それに対し、営業部門はどうでしょうか?
営業部門は、必ず短納期を要求します。お客さんは常に、「急げ」と言うからです。
営業パーソンはお客さんの代弁者です。
ですから、必ず営業部門は短納期を要望することになります。

製造部門の言い分・その2

別の観点でも考えてみましょう。
製造部門は、生産量が常に一定の時に最も効率よく製造することができます。
つくる量が増えたり減ったりしたら製造コストが上がってしまうわけです。

営業部門の言い分・その2

では、営業部門はどうでしょうか?
受注というのは取れる時に取っておかないと取れない時には取れないものです。
受注量に必ず山と谷ができます。これが営業なのです。
谷をわざわざつくるわけではありませんが、山を高くしようとすると、
自然と谷も深くなってしまうのです。

部門間の壁はどんな企業にも存在し、業績アップを阻む

受注の早期締め切り VS 短納期。
生産量一定 VS 山谷。

これでは非営業部門と営業部門の話が合うわけがないですね。

今回はメーカーの場合で考えましたが、
卸売業などの非製造業でも同じです。
営業部門が営業をガンガンやろうと思ったら、
製造や仕入部門、開発部門と話が合わなくなります。
合うわけがないのです。これが現実です。

まさに「部門間の壁」です。
部門間の壁はどんな企業にも必ず存在し、会社の業績アップを阻んでいます。

もしも、あなたの会社が、人材も資金も豊富な大企業なら
このような部門間の壁を放置しておいても大丈夫かもしれません。
しかし、あなたの会社が、人もお金も不足している中小企業なら、
業績アップを阻む部門間の壁は、是が非でも取り除く必要があります。

部門間の壁の正体とは?

部門間の壁をぶち壊すためには、
部門間の壁の正体を見極める必要があります。
部門間の壁には実は、2種類あります。

部門間の壁その1

ひとつ目は、「物理的壁」です。
物理的壁というのは物理的な距離が離れていることです。
営業部門と製造部門、営業部門と仕入れ部門、開発部門、
物流部門やお客様センターは座席が離れているはずです。
工場、物流センターやコールセンターなどがある場合は、
場所そのものが違うケースもあるでしょうね。これが物理的壁です。

この物理的壁を乗り越えるのは、比較的簡単です。
ITを使えばよいのです。無料でテレビ電話もできますから、
物理的な距離の制約にとらわれずに、
密度の濃いコミュニケーションをとることができますね。

これは強敵!部門間の壁その2

しかし問題はもうひとつの壁なのです。
ふたつ目の壁は「心の壁」です。
部門間の壁というのは、
そもそも、この心の壁からできているようなものなのです。

この心の壁を乗り越えるには一体どうすればよいのでしょうか?

わたしは、その答えは、本気でケンカすることだと思います。

「あぁ、あいつらに言ってもムダだ。ほっておけ、ほっておけ」

言いたいことがたくさんあるのに、
言わずに黙っている。これが、最悪の状態です。
こうなってしまっては、時間が経てば経つほど、
部門間の壁が、高く、そして分厚くなってしまいます。

 

部門横断的なプロジェクトチームをつくる

では、本気でケンカをするために、どうすればよいのでしょうか?
答えは、プロジェクトチームをつくることです。

営業部門、製造部門、開発部門、仕入れ部門などから
選抜されたメンバーによる部門横断的なプロジェクトチームをつくりましょう。
そして、プロジェクトチームで共通のテーマを本気で目指すのです。
「本気で」というところがポイントです。
お互いがお互いの要求を突きつけ合うシビアな仕事をするからこそ、
プロジェクトチームに成果が出るのです。
もちろん、社長には、プロジェクトオーナーになってもらいます。

 

プロジェクトのテーマとして最適なものこそが展示会

清永は、部門間の壁をぶち壊すための
部門横断的なプロジェクトチームが取り組むべきテーマとして最適なのが、
展示会出展だと思うのです。

製造部門、開発部門、仕入れ部門など、
日ごろ直接、お客さんと接することのない非営業部門のメンバーも、
展示会に出展するとなると、ダイレクトにお客さんのことを考えざるを得ません。
展示会の当日は、見込み客である来場者との対話もあります。

また、展示会に出展するということは、
たくさんのライバル企業の中に身を置くということでもあります。
そうした中で成果を上げるためには、心の壁などにとらわれている余裕はないはずです。
展示会出展は、きちんと準備をしていくと最低でも10か月はかかります。
さらにその後のフォローも考慮すると1年以上にわたる長期プロジェクトになります。
1年以上もの長期にわたって、さまざまな部門のメンバーが、
お客さんのことを真剣に考え、ライバルを意識しながら、
本気で知恵を絞る期間を過ごせば、きっと心の壁もなくなっていくはずです。


わたしは、展示会出展をきっかけとして、
部門間の壁を取り除くことに成功した中小企業さんを数多く見てきました。

展示会出展は、部門間の壁に風穴を開ける武器にもなるのです。
あなたの会社も、もし、セクショナリズムや部門間の見えない対立が気になるなら、
ぜひ、展示会出展をうまく活用してほしいと思います。